
6月の24日から2日間岩手県へ出張で行ってきました。
目的は只今国内外問わずに人気を集め入手困難な状況である南部鉄器である。
特に鉄瓶は鉄分が補給できるなど実用的でもありまた重厚な雰囲気は独特である。長く使えば使うほどに味わい深くなり代々に渡り使用出来るのはまさに伝統工芸品の素晴らしい所である。
今までも当たり前のように製造されていたのであるがこれほどまで人気を高めた契機となったのは平成22年の上海万博へ岩手県と中国がタイアップして南部鉄瓶などを出展した事である。そこで中国の富裕層の目にとまり瞬く間に広がりました。また中国のお茶の文化ともマッチして鉄瓶への人気を高めているのである。よってそれまでの不振から脱出し、現在では製造が全く追いつかない状況である。
以前からお付き合いのある個人作家さんを訪れお話を伺うと皆さん口を揃えて忙しいとの事。よって町全体(水沢市・盛岡市)が活気に満ち溢れている。
一点一点手作りであり根気が必要とされる手仕事である。また真赤に溶けた鉄を扱うのであり危険度も高く集中力も体力も必要とされ1日で出来る数量は限られる。受注が追い付かないのも分かります。
作家さんによっては3年待ちのもあり、それでも受注が入ってくるそうです。値段も気にせずにですよ。本当にすごい事になっています(^^♪
もちろん新規の得意先(小売りをしている方)はお断り状態だそうである。一般のお客様で手がいっぱいであるから。それと数量をこなすことでクオリティーは落とせないし限界以上の事をして仕事率も悪くしたくないからである。
この2日間で南部鉄器の工房をまわりながら感じた事は日本の伝統工芸品が海外から評価されているのはもちろんの事国内からもいいモノの再認識がされている。以前よりお客様自体が東北であろうと現地に赴いて買われている。実際に岩手の工房まで海外の方でも国内の方でも来られて買い物をされていくそうです。現代ではネットを経由して色々な情報を手に入れる事が出来ますししどこの誰がどこで作っているかもすぐ分かります。お客様自身も作家にお会い出来、お話を伺いながら購入する事が出来るのはうれしいですよね(^^♪そこには交通費がどうのとかはなく価値観を楽しんでおられる。これからはこのような動きは確実に増えてくるでしょうね。中には工房自体がネットショップを持っていてそこでも販売が出来るので一度買われたお客様は確実に次回は行かなくてもネットで買われるでしょう。
今、モノが溢れどこのお店も同じようなモノが多い。要するに量産品である。これからはどこにでもあるモノではなくこだわりやストーリーのあるモノが求められる。それを求めお店もこだわりある作家さんに作って頂こうとなるが売れている作家さんほど既にファンが多く直接販売されている。よって、なかなか追い付かないのが現状であり作家さんを訪問する度にこの流れは強く感じます。今までのように作家さんの立場であればお店がなくて販売していけるし小売店は売れている作家さんの作品を入手するのがますます困難になるという事。
それを強く感じました。
あとは信頼関係が大事でありその方に人気が出る前からのお付き合いをしていないと売れてからお願いするようでは今後は本当に入手が難しくなるな~と自分自身に言い聞かせました(^^♪
何事も先見の目が大事ですよね(^^♪
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